ブルーノ・ムナーリメソッド®教室




私たちにできること 編成するとは、ものごとが「おこる」ようにしむけること




知ることはいつでも驚きだ。
すでに知っていることを見ても、もう驚きではない。
(ブルーノ・ムナーリ)

ブルーノ・ムナーリメソッド®教室を編成するということは、研究心や好奇心をずっと持ちつづけて、能動的に質問する能力を形成するということです。 人間の行為と思考の財産に対する知識である西洋のものにとどまらない芸術史、技術史に通じた教程を、古今の評論にたえうる最新の視点でながめ、新素材と科学の進歩における技術革新によく注意を払って、念入りに研究して選ぶということです。

ものごとがおこるようにしむけるということです。 細部まで行き届いた空間を用意し、そこに人を集め、「さあ、ご飯ですよ!」と言うのと同じです。 探求させようとしていることに対して適切な素材や技術を選ぶだけでなく、教室の中の子どもが芸術がもつ言葉ではないメッセージを理解しようとして芸術世界とその特殊で自律的な言語を自然に探求するようにしむける「遊び」も考えておくのです。

教室を編成するということは倫理観を働かせることです。 倫理観は創造的な企画を行う思考のもとになっているもので、個人間であきらかにちがいます。 「他人とは自分たちのことなのだ。 他人の理解や経験を助けずに自分がどれだけすぐれているかをみせたがるだけの芸術家は共同体には無用である。」とブルーノ・ムナーリは述べています。

企画や作業そのものを考えるだけでなく、参加者が「私は今日、この経験から何を学んだか?」という質問に答えられ、行為することや学ぶことの自覚をみがいていけるように助けることができる能力を意味しています。

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